稼いだ金全部使うウーマン

賃金を燃やした炎で不確かな足元を照らす日々

麗しの文化都市 金沢旅記録。

コロナ禍を経て国内旅行の規制が緩和されてきた2年ほど前からずっとずっと行きたいなと思っていた旅行先がありました。そう…それは金沢。

2021年ごろから何度か計画するものの、リスケが続いてしまっていた金沢に3月初旬、ついに行ってきました!!

この旅行の計画を立てたのは2023年の初冬だったんですが、年明けには能登半島地震が。北陸復興の何かの足しになればと予算ノーリミットの勢いで大満喫してきましたのでその記録です。毎度おなじみ、旅のお供はあとり氏(id:aatorii)です。

 

 

初日

行くぞ金沢!久々の北陸新幹線かがやき

金沢は意外に遠い。8時頃の新幹線に乗ってもつくのは10時過ぎなのだ。

お供は安定のデイジィのチョコパン。これ本当に(今回初めて裏面のカロリー表記をみて思わず小さい悲鳴を上げてしまったが)美味い。

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金沢は遠いとか言ってたけど、なんだかんだ話していたらあっという間についてびっくりした。この道中何を話したのかまじで何も記憶がない。でも寝てた記憶もないから多分起きてて喋ってたんだよね?こわ~

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着きました。

5年ぶりの鼓門!何度見ても”美”だな…とまじまじと見てしまう。鳩防止のために定期的に鷹を放つというエピソードも最高にイカしている。

 

 

1食目 絶品タイ料理「海月が雪になる日」

宿で荷物だけ預け、まずは昼ご飯を食べに徒歩移動。青空だと思っていたら急に雹が降ってきたり、北陸の変わりやすい天気の洗礼を浴びつつ金沢一食目となる「海月が雪になる日」へ。


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住宅街然とした場所にふいに現れるので見落としそうになった。
ここはあとり氏が見つけてきてくれたお店なんですが

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この美しさ、ご覧ください!!!

これほんとすごい美味しかった。美味しすぎて驚いたレベルに美味しかった。多分自分の中でこのポエティックな店名に「ダル飯アン(®オモコロ)系なんじゃ…?」という見くびりがあったのかも。そんな浅はかな予測を裏切るほどこの麺は絶品でした。

コクがあるのにしつこさのないスープの中にたくさんの具がこれでもかというほど隠れていて、かき混ぜてスープをすするのが楽しすぎる!細かく砕かれたナッツが入っているのがクリーミーさをより際立ててニクいし、そんなクリーミーさをキャベツやパクチーたちの葉野菜が爽やかに調整してくれてる〜!山盛りキャベツが食べ進めるうちにスープの熱さで少しクタっとした食感に変わっていくのも楽しい。

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追加オーダーしたライスにスープをかけてかきこむのもまた最高。この後も飽食が予定されていたのでライスは半分こしたけど、実をいうなら一皿丸ごと食べたかった。

あとり氏と二人で「美味い~」「美味い~最高~」「美味い~」と幸せな羊のように唱え続け、ニコニコで店を出ると外はすっかり晴れていました。

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冴え冴えとした光の下の店構えもまた良し。

この旅、私たちが満腹になると天気が回復する傾向があり、私たちはそれを「祝福」と呼んでいた。

 

2食目 「つぼみ」で絶品あんみつを堪能

お腹いっぱいになったので、腹ごなしがてら21世紀美術館でも見ますかねぇ~とこれまた徒歩移動。見覚えのある街の景色に嬉しくなったりしながら歩くこと10分ほど。

我らの最愛の甘味処「つぼみ」を発見!しかも誰も並んでない!!!

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腹は減っていないが、そんなん入るしかない!!!

というわけで即入店・即オーダー。
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また会えたね♡♡♡

この店、初めて以来金沢に来るたびに1回は寄っているので、今回で多分4回目とか。ここのあんみつが大・大・大好きなのでやっと食べられて嬉しすぎる。

優に5年ぶりのクリームあんみつ(こしあん・抹茶アイス)は変わらず本当に美味かった…。寒天、あんこ、黒豆、白玉、アイスクリームとかなり絞られた構成アイテムなのに、この端正で上品な味の奥行きが生まれるのはすごいことだ。毎度ここの寒天の角がほぐれていくような口触りに感動してしまうんだけど、今回はあんこのハイレベルさにも改めて驚いた。すごいスムーズな舌触りなのに、ちゃんと豆のほくほく感が維持されている。あと黒蜜がやや苦めで大人っぽいテイストなのもまたニクいな。何度食べても美味しいし、何度食べても新しい発見があって最高です。

 

金沢21世紀美術館で空間を楽しもう

あんみつで幸せ(&満腹)ゲージがフルになったので、今度こそ21世紀美術館へ。

先般の能登半島地震の影響で一部公開になっているものの、館内にはたくさんの観光客がいて賑わっていました。

庭のオブジェの前で何枚もジャンプ写真を撮ったりなどして腹をこなしつつ、私たちも館内の無料公開ゾーンを満喫。

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洗練された素敵な美術館だなぁと改めてしみじみ。

ふと目をやると作品がある感じ、アートと日常が隣り合わせになっている感じでとてもいい。来る度に感じることが変わるし魅力を再発見できるところはこの美術館自体がコンテンポラリーアートって感じだなぁ。

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十和田美術館でも見たマイケル・リンの花柄の壁や

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タレルの部屋。

初めて来たときはこの作品をどう消化していいのか分からなくて「天井が空いてるなぁ」としか思わなかったんだけど、何度も繰り返してくるたび空模様が変わっていく様やそれを見上げながらぼーっとする鑑賞者たちが織り成す良さを強く感じるようになってすごく好きな作品のひとつになった。

次回来るときは今回とはまた違った感覚を持つのかも、楽しみだな。

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整列したラビットチェアたちもかわいかったな。おもわずうさシカを乗せてパシャリ。

ショップでは利益が全額能登半島地震に寄付されるチャリティーハンカチを購入。

 

 

国立工芸館≪印刷/版画 グラフィックデザインの断層≫

21世紀美術館を楽しんだ後は、道中のショップなどを冷やかしつつ徒歩15分くらいの国立工芸館へ。歩いてる間にどんどん天気が悪くなってきて、ちょっと不穏な感じの移りになった。

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国立工芸館はもともと東京丸の内公園にあったものが2020年に金沢へ移転し日本で唯一、工芸とデザイン作品を専門に扱う美術館。


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館内はクラシックな装飾がそこかしこにあって見ごたえがある。

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企画展≪印刷/版画 グラフィックデザインの断層≫を鑑賞。

東京国際版画ビエンナーレ展の出品作品をメインに、版画とグラフィックデザインの変遷を見ていく構成。かなり多様な作品がカバーされていて見ごたえがある。

グラフィックデザインはかなりその時代性が反映されるので、順に追いかけていくだけでも時代の空気感とかを感じられるのが面白いんだよな。

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1957年の棟方志功作東京国際版画ビエンナーレ展メインビジュアル(?)が好きだった。色使いが好き。棟方志功の裸婦画はなんとなく嫌さが少ない。

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あと各年のチケット展示も面白かった。自分自身も行った展示の半券集めてるので見ているとワクワクしちゃうな。メインビジュアルをチケットサイズにすることでの見せ方の変化とかも面白い。

その後常設展も見たんだけど、小規模ながらかなり興味深い。特にすげ~と思ったのがこの正野祥雲斎の《虎圏》

繭みたいだ。美しい&超絶技法…

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好立地好設備。今回のお宿SOKI KANAZAWA

展示を堪能してたらかなり天気が崩れてきたのでタクシーで宿へGO

乗ったタクシーの運転手さんがかなり何を言っているか分からない活舌&ものすごいクラクション鳴らしまくるマンで「ハズレか‥?」とやや緊張感が走ったりしつつも、無事今回のお宿SOKI KANAZAWAへ。

今まで金沢旅行の時は香林坊エリアに宿をとっていたんですが、今回は近江町市場至近のこちらにしました。新しくて綺麗そうだったのと、露天風呂がついているのが決め手です。冬の金沢は寒いから…。


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使いやすいサイズ感の部屋&設備もきれいで使いやすい!

壁面にどデカTVも設置されており、大変快適に過ごせた。あたり宿です。

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部屋で荷ほどきやらなにやらやっているうちに、どんどん天気が悪くなっていき最終的にめっちゃ吹雪く始末。昼は青空すら出ていたのに…この天気の変わりっぷり、北陸だなぁって感じですね。

 

3食目 おすしと和食「はた中」でしっぽり

宿でダラダラしながら一瞬寝たりしてるうちに吹雪は落ち着いたものの、変わらず冷たい雨が降っている。雪は夕飯時に雨にと変わるだろう…

そんな中でも負けじと徒歩移動。夕ご飯は「はた中」へ。

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良さげな雰囲気~!

店構えに負けず劣らず、とても感じのいいお店だった!

若い女性の板さんがハキハキコミュニケーションをとってくれて、一方店主は言葉少なく淡々と握る感じ。店主含めスタッフは総じて若いのに、キャピキャピもオラオラもしていない心地よい過ごしやすさみたいなのが満ちていた。


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一方で、出てくる食事はかなり端正。派手さはないけどどれも食べるたび「美味しい~!」と笑顔になるお味。特に椀物が好きだった。雑味が全然ない上品なお出汁に、すこしクセのあるいわしのつみれが合わさることで奥行きがでて滋味深い。

あと締めで出される寿司も美味しかった!


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赤酢シャリが気持ちまろっとしていて、口の中でホロホロほどけていくような炊き加減がすごく好みのバランスだった。軽めのコースにしたんだけど、汁物が2品でたこともあっていい感じに満腹になったな~素敵な初日の締めご飯となりました。

その後は帰り道の強風に耐えつつ宿に帰還。温泉でしっかり温まったのち即寝となりました。

 

2日目

雨予報だったんですが、起きたら曇り!いいぞ!

4食目 宿のレコは間違いない。イケ喫茶Curioで朝ごはん

起床後は化粧もしないまま朝ごはん第一弾として喫茶Curioへ。

宿のフロントでおすすめされていたんですが、この喫茶かなりイケていた!


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まず内装がかなり可愛い!トラッドな喫茶の風情を残しつつ今っぽさもあるカフェになっていて素敵。店主もスタッフさんも英語ペラペラで、そのせいか店内には海外のお客さんも多かった。

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オリジナルグッズも販売している。色使いが可愛い~!

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多種多様なメニューに目移りしつつ、朝ごはんハシゴのつもりだったので食欲をぐっとこらえてヴィ―ガンサンドウィッチを半分こ。このサンドウィッチ、めちゃ美味かった!

カリカリのパンとやや酸味のあるソースとしいたけなど各種キノコのぷりっと感がナイスマリアージュ。朝にエネルギーがチャージされるような爽やかさがあって大満足だった。他のサンドウィッチやキャロットケーキなどもすごくおいしそうで、余裕があったら旅中にもう一度訪問したかったくらい。

5食目 近江町市場でダブル朝ごはん

美味サンドウィッチ効果で足取り軽く、朝ごはん2食目として近江町市場へ。

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市民の台所でありつつ、観光客向けの食べ歩きも充実している近江町市場。久々の訪問だったけど、ちょうどいい規模感と、端々まで掃除の行き届いている清潔感が大事にされている町の市場って感じでとっても素敵だ。

色々見て回った末、大口水産のその場で焼いてくれるのどぐろ炙りとカニ汁をチョイス。
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この日、雨雪は降っていなかったもののかなり寒かったのでホクホクののどぐろとカニ汁の暖かさが染み渡ったなぁ。のどぐろのしっとりとした脂の甘味、カニ汁の濃厚な出汁…。美味い、美味すぎる!!

綺麗に調理された食事もおいしいけど、こういう市場で食べる食材の力だけをありのままぶつけられるようなてらいのない食事も最高に美味いしぜいたくな気分になるな~。

美味しい食事で身も心もホクホクになったので、腹ごなしがてら市場でお買い物。

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また買えてうれしかったのがこの焼き鯖寿司。これは私がこの世で一番美味しいと思っている焼き鯖寿司でして、なかなか東京では見かけないので見つけると歓喜してしまう。発見後即買い、最高HAPPY!近江町市場に行くたびに買っている気がするがお店自体は福井にあるようなので、福井への行きたさもつのりまくるな。

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その他乾物系もいくつか購入。体型維持のために家では定期的に具沢山味噌汁を食べているのでそこにジョイントさせようと思って…。

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右の岩のりは早速もりもり使ってます。

これを乗せるだけで一気に味に深みが足されて最高。歯ごたえもシャキシャキ!

 

ひがし茶屋街で思うがままにショッピング

宿に戻り身支度を整えた後は、ひがし茶屋街へGO!

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風情~。小京都と呼ばれるのも納得の街並み。雨上がりの湿気た岩畳がまた雰囲気があっていいね。美しい~

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ヤマト味噌醤油で寿司醤油(濃甘口)を購入。これ金沢行ったら絶対買うぞと思っていたので無事手に入って嬉しい。ちょっと甘みのつよいお醤油で、これで刺身を食うと美味いんだ…。魚の青さの尖りみたいなのが麹の甘さで緩和される気がするんだよな。家で早速使いまくっています、スーパーの刺身もちょっとしたボーナスが足された味になる。生魚、永遠にLOVE。

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八百萬本舗ではアンティークの盆を購入。

木目の入り方と色、ちょこんとついた脚のデザインが可愛くて…!

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我が家のおしゃれ度の不足さゆえまだ大活躍はできていないが、たまに綺麗なお菓子などを乗っけて喜びに浸っています。玄関スペースができたら小さな花瓶とか飾ってもいいかもと思っている。

ていうか今回の旅で自分には「盆萌え」の気があることに気づきました。もっともっと欲しい、盆…!

 

5食目 冷えた体にしみわたる…。四知堂で中華粥

小腹が減った&冷えが限界にきた為徒歩10分ほどの「四知堂」へ移動。


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美しい台湾料理屋さん。レストランフロアと、ベンチでラフに食べるイートインエリアがあり今回はイートインメニューの中華粥&鹹豆漿+豆花をチョイス。


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お腹の中からじんわーり温めてくれる味。中華粥はアサリと桜エビ、ホタテと具沢山で、生姜がかなりしっかり効いた洒落た味。鹹豆漿はごま油とラー油がしっかり立ったシャンとした味付け。豆漿自体は結構柔らかめなんだけど、味付けがしっかりしてるので食べ応えありで大満足。塩味2種を食べた後の下を柔らかくなだめる豆花の甘さも素敵だった。具がピーナッツ、白きくらげ、芋園とオールスター揃ってる感。芋園はややもっちり感に物足りなさはあったかも‥‥?

とにかく、食べてるうちに「台湾に行きてぇ…」という新たな旅情が掻き立てられる本場の味でした。台湾また行きたい、行かねば、行こう!!

 

6食目 雨風の先には絶品パティスリーremrefがあった。

その後、あとり氏がチェックしていてくれたパティスリーremrefへ出発。

しかしどんどん天候が悪化。今にも嵐になりそうな危うげな空模様にハラハラしつつも本格的に崩れ切る前に無事到着。

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ここでは欲望をコントロールできずせとかのショートケーキ、フロマージュクリュ、シュガードーナッツというグレート・オーダーをブチかます俺たちの食い意地を見せつけろ!


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このショートケーキが特に好きだった!卵感がしっかりあるしっとり生地&乳っぽさの強いクリームというかなりスイートな土台に酸味のあるせとかが合わさることでちょどいい甘&酸のバランスにまとめられている!どれも小ぶりなサイズなので甘さがだるくならないのもお見事。

 

7食目 アイスクリームは水分だから…「中六商店」で味噌ジェラート

天候が回復しそうになかったので、お店前までタクシーを呼んで宿へ戻り大浴場でひとっ風呂浴びてぽかぽかに。

その後、宿すぐにある「中六商店」で味噌ジェラートをいただく。フレーバーは味噌キャラメル&塩ミルク。

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風呂上がりのジェラート、最高でしかない。

滑らかでしつこさのないハイクオリティジェラートでガンガン食べれる味!
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しっかり味噌も買った。帰宅後即この味噌を使って味噌汁を飲んだんですが、すごい美味しかった!しっかり味があるのにしょっぱくない!嬉しい!もっと大きいサイズで買っても良かったなぁ~

家の味噌って特にこだわりなかったけど、たまにいい味噌を買うのっていいなぁと実感しました。調味料系って高いといっても知れてるので、こういうところでQOLを上げていくのはかなりアリ。

 

8食目 金沢の台所は夜も輝く。「近江町食堂」で宴だよ

最終日の夜ご飯どうする問題、激論の末近江町市場内にある「近江町食堂」に決着。

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朝~昼は大混雑大行列のこの店も、日曜夜はかなり落ち着いておりサクッと予約が取れてありがたい。以前の金沢旅行で朝ごはんに利用して味の良さは知っていたので、欲望のままにオーダー&オーダー&オーダー!


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結果です。

パーティ??

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多種多様の美食を、つやつやで大盛りの白飯でかっこむ。最高!最高!最高!!

朝昼夕と結構洒落たお店でたくさん食べたので、締めをこういう気の置けない食堂でのラフな食にしたのは我ながらかなりいいバランスだったと思う。

あとり氏と二人、「完璧」「天才」「旅の達人」などなど、自分たちをセルフで称賛しまくりつつ、楽しい夜は更けていったのであった…。

最終日(3日目)

最終日になってしまった…。早めに起きて大浴場で朝風呂した後、チェックアウト。

大きい荷物は宿に預け、まずは朝ごはんへGO。

9食目 見目も味もいい。イケカフェ「angolo caffe」で朝ごはん

最終日の朝ごはんはこちらも宿おすすめのイケカフェ「angolo caffe」

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町家風の外観がすでにイケている。


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ドーナツとクロワッサンサンドをオーダー。どちらもとっても美味しかった!クロワッサンのサクサク具合が絶妙で、昼にボリュームランチを控えていなければ一人ひとつ食べたかったくらい。

しかし金沢、つくづくカフェのクオリティが高い…お茶文化が根付いてるからなのだろうか。カフェのレベルが高い都市って文化の成熟度も高い気がする。

 

 

金沢の菓子のドン「吉はし」と「豆半」で散財しよう!

腹を満たしたのちは、午前中のメインイベントである吉はしの生菓子受け取りにGO!

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さらりと住宅街に混ざり込む様に老舗の余裕が感じられるな。

吉はしは金沢の和茶菓子文化における有名店で、各種茶会や料亭に引っ張りだこ。金沢で知らぬものなしの大名店だそう。愛聴しているPodcast「味な副音声」で大絶賛されているのを聞いてからぜひ食べてみたいと思っていたのだ!

事前予約制なので、金沢到着後すぐに上生菓子セットとどら焼きをオーダーしておきました。

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か、可憐すぎ〜〜〜!!

※本当は桜餅もあったんだけど撮る前に食べてしまった…。

どれも丁寧な仕事を感じさせる端正なお味。モチモチのもの、なめらかなもの、それぞれ食感は違えどどれも本当に上品。本当は少しずつ大事に食べたいところですが、賞味期限が2日と短命なので家帰ってからいそいそと一度に何個も食べてしまうな贅沢体験をすることになり最高です。

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どら焼きは姉妹店「豆半」のもの。

これも超美味しかったなぁ〜豆にホクホク感があるのに口溶けは儚い。どら焼きって得てしてちょっとジャンクな感じがするものだけど、ここのは上品さが桁違いで「どら焼きのお姫様なの?」という感想が湧いて出ました。姫〜!

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そのほかにも、店頭に在庫があったとつとつ黒糖味も追加購入。くるみに黒砂糖がコーティングされているお茶菓子で、派手さはないのにめっちゃ美味しい!めっちゃ”茶菓子”って感じ。(どれもそうなんですけど)日本茶や珈琲に合いすぎ。最高。

 

 

10食目 夢にまで見た味。「乙女寿司」は変わらず美味かった

その後、バスを間違えて超大回りしたりしつつも無事オンタイムにて今回の旅の特大メインたる「乙女寿司」のランチへ!

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あ〜夢にまでみた乙女寿司再訪。

金沢に初めてきた8年前?に訪れてあまりの美味しさに衝撃を受けたお店で、元々人気店だったのにあれよあれよというまにミシュランで星もとりいよいよまじの予約困難店になった感がある。

でも金沢に行くからには絶対行きたいので、そのため金沢旅行は常にここの予約がとれた日付を基準に旅程を立てています。

2019年初春に行ったのが最後だったので、かれこれ4年ぶり。ここだけの話、訪問前は「もはや記憶の中で味が美化されすぎているのではないか」「いざ食べてみたらそんな感動はないんじゃないか」と心配がよぎっていたのも確か。食事っていうて初回が一番感動するところあるし…

そんなちょっとした緊張の元訪れ、おまかせ握りコースを堪能した結果。

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杞憂でした~~~~✌✌

もう全部杞憂、心配する必要なんてカケラもありませんでした。美味すぎワロタとはこのこと。北陸のハイクオリティ食材に、大将の確かな技術が加わり本当美味い寿司。

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美味い寿司は見た目も美しい。美味しい寿司を食べると、食というのは食材+作る人の腕ではなく、食材”×”作る人の腕"なんだな~ということを改めて感じる。寿司は総じて美味しいが、腕のいい職人さんの握った寿司ってやっぱり違うんだよな。

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握りコースが終わった後、どうしても食べたくて白子焼きを追加。とろけるうまさでこれも最高でした。

乙女寿司に初めて来た20代半ばの頃、隣に座っていたお姉さん方がコースとは別に追加していたのを横目で見て「さらっと追加するのかっけ~」と憧れていたので時を経てその頃のあこがれをかなえられた感じがあって感無量であった。あの頃はコースの値段を出すのでめいいっぱいでいくらかもよくわからない食事を追加する勇気がなかったけど、歳を重ね30代半ばになった私たちは臆せず追加ができるようになりました。成長!!初めて来たときもあとり氏と一緒だったので、今回また一緒に積年のあこがれをクリアしたのも感慨深かった。

次なる目標は今回お隣に座っていた50代くらいのご夫婦(握り+食事+ペアリングコース、さらに「あ、あれ美味しそうだから握って~」みたいに気さくにメニュー外をリクエストする。この圧倒的鮨のカウンター慣れした仕草…!)です。

カウンター寿司って緊張感もあるし値段も高いし、リラックスしてお腹いっぱい食べるって感じではないんだけどやっぱり行くと背筋が伸びるというか嬉しい気分になるんだよな。まさに「ハレ」の食事といった感じ。ここに行けば圧倒的満足度でハレの食事ができる、というお店があるって得難いことだ。また来たいな、来れるように頑張ろう!という気持ちでいっぱいになった大満足ランチ時間となりました。

 

石川県立伝統産業工芸館≪金属工芸コレクション展≫

乙女寿司でおなか一杯になったのち、食器や雑貨などをザッピングショッピングした後「何が欲しいか分からない…」状態になり、いったん物欲を見定めるために30分ほどあるいて石川県立伝統産業工芸館へ。

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金属工芸品がまとまって見られて面白いしボリューム的に小休憩にぴったりだった。

初日に行った国立工芸館もすごく興味深かったし、今回の旅で「工芸」というジャンルへのチューニングがあった感覚がある。いままで「ふーん…」くらいで流し見していたけど、工芸の持つ技法のすごさや、それぞれの土着性と連なり生まれる個性の違いの面白さみたいなものを感じられるようになったというか。

こういう風に、過去あんまりわかっていなかったものを楽しめるようになる瞬間っていつも嬉しい。子供の頃苦手だった味が年を重ねて好きになったことに気づいた時みたいな成熟を感じるから…。

心ゆくまで悩み、そして買おう。金沢お買い物タイム

展示をみて頭が整理されたのか、物欲大復活。

長町エリアに戻り、本腰を入れて買い物モードへ。

今回の旅で輪島塗か九谷焼の食器を買いたいなというのが目標の一つだったので「食器」にフォーカスしてセレクトショップなどを回遊しまくり、結局選んだのはこちら。

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上出長右衛門の「八寸丸皿 百果刻文」

様々なフルーツがエンボス(?)のように柄を織り成すレリーフ皿。

九谷焼は華やかな絵柄が特徴だけど、これはあえての絵付けなしによる久谷焼きのとろっとした乳白色や柄のモダンさが際立つのが素敵だな~と心をつかまれたのだ。

初日に八百萬本舗で「久谷の白」シリーズのお皿を見て、「いままで絵付けあってこその九谷焼と思っていたけど、九谷焼の白ってそれだけでもきれいだな~」と思っていたので旅で得た知見が集結したチョイス感もあって嬉しい。旅行に行く毎に少しずつ素敵な食器を増やしていきたいと思っているので、大満足のものが買えてうれしかった!

上出長右衛門窯の直営店で買ったんだけど、丁寧に窯の由来や商品の特徴などを教えてくれてとても満足度の高いショッピングだったな~HAPPY!

そしてパンパンのリュックへ…

その後、ホテルで荷物をピックした後金沢駅ナカ施設「あんと」で最後のショッピング。ここ金沢の主要なお土産物はほぼ網羅していて心強すぎる施設。青森といい、JR運営のお土産特化施設の品ぞろえにはかなり信頼をおいております。


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帰りの新幹線で食べるお弁当のほかに、追加で自分用お菓子に「すずめの柿の種チョコ&アーモンドカシュー」と「バター入りころ柿」を購入。

柿の種チョコはまだ食べていないんだけど、ころ柿は食べました。罪の味…。

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そんなこんなで買いに買いたり金沢旅行のバッグは最終的にこんな状態に。

…筒??

 

11食目 美味すぎ大福を”飲む” 「豆半」苺大福

五時過ぎに無事新幹線に乗り込み、帰京の途に就きました。

腰を落ち着けて早々取り出したるはこれ。

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午前中にゲットしていた豆半の苺大福です。

これどら焼きに続き本当に本当にクオリティの高い大福だった…。餅がつきたてのようにやわらか~~~くて、「飲める」ってこのことじゃん。と思った。かといってドロドロではない絶妙な塩梅なんだ‥‥。餡も餅と同様かなり柔らかくてジューシーめで、食べている間満面笑顔不可避でした。

 

12食目 自分まだ食えます「すずめ食堂」のり弁でフィニッシュ

自分、いけます!まだ食えます!!!!

ということで金沢旅行最後の食事は駅で買ったすずめ食堂ののり弁。

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美!だね!!

シャケじゃなくて鰤が乗っているのが新鮮で嬉しい!しっかり脂がのった鰤とやわらかい卵焼き、そして白米のコンビネーション完璧です!!最後まで大満足の食事~

しかしさすがに食べ過ぎたのか、完食後血糖値アゲアゲ状態すぎてもはや何の話をしていたのか記憶がない。多分大した会話はしていなかったのでしょう。

あ~楽しかった!

そんなこんなで、大満幅の腹と、大重量のリュックを抱えて20時過ぎに東京着。ニコニコ笑顔での解散となりました。楽しかった~~~~~!!!!

金沢って食も文化も成熟しており、さらに見どころがきゅっと中心地に詰まっているので観光もしやすいし…本当に素晴らしい文化都市だな~と改めて”惚れ”を強くしました。毎年行きたい、なんなら季節ごとに行きたい…。

京都に続き、今回も最高の旅の相棒あとり氏にも大感謝。あーたの見つける店の”アタリ”率の高さにはもはや恐怖を覚えるよ…。

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本当に楽しくてご機嫌な旅だったけれど、町のあちこちには能登半島地震への義援金ボックスが設置されていたし、乙女寿司では「輪島エリアの食材は全く入ってこない」という話もでたりして、先の震災でのダメージの大きさを感じる旅でもありました。

支援の手が届いていないエリアも未だ多くあると聞くし、観光で楽しみを消費していくだけでなく寄付を続けることや、北陸の現状への関心を持ち続けることをしていかなきゃいけないなとも思います。

一日でも早く、少しでも多くの人に穏やかな日常が戻りますように。

www.jrc.or.jp

 

さて、いつもながらアホほど長い記事になりました。読んでくださった方、ありがとうございました!!金沢最高~!!次は福井に行きたいな!!!

完!!

 

▽1月に行った京都旅記録

aso414.hatenablog.com