去年のいつ頃からか、あんみつに夢中だ。
それまではどちらかと言うと洋菓子派というか、どうせ外で食べるなら洋菓子を食べたいと言う気持ちがあった。各種ホテルのアフタヌーンティーを巡るのが好きだったことも関係しているかもれない、外で食べる甘味は洋菓子とたっぷりのお茶がマストなのだと言う気持ちが長くベースとしてあって、和菓子は好きだけどどちらかと言うとテイクアウトするもの、みたいな意識が強かった。
それが去年の秋頃からあんこ、特にあんみつの魅力にハマってしまった。
別途まとめている「美味いもん消費」ログでも散々既出だけど、せっかくなので今のこのあんみつラブな気持ちを書き記しておく。
あんみつ原体験
あんみつにはちょっとだけ特別な思い出がある。
実家の最寄り駅から電車で少し出た先に大きなデパートがあり、子供の頃はよく近所に住んでいた祖父母と手を繋いで電車に乗り、買い物に行ったものだった。大体季節ごとの贈り物を買いに行ったりとか、私たち孫のおめかし服を買いに行くのが主目的。
私はそのお出かけが大好きだった。買い物が楽しいのはもちろん、そのデパートの5階には席数8つほどの小さな甘味屋さんがあって、用事をあらかた済ませた後帰る前に必ずその甘味屋さんに寄ってあんみつを食べれたから。
私のお決まりはクリームあんみつで、おばあちゃんとおじいちゃんは大抵は普通のあんみつを選ぶ。私があんみつに乗っているあんずが好きだから、おじいちゃんとおばあちゃんはいつもひとつあんずをくれて、3人で行く時は私のあんみつはあんずで山盛りになる。私はお返しにあんみつに乗っているアイスをひとくちあげる。
疲れた足をぶらぶらさせながら食べたあんみつはいつも甘くて美味しくて、おじいちゃんおばあちゃんは私をみてニコニコしている。子供心に「自分は愛され、守られている」と感じられるような幸せな時間だった。
中学生になる頃には定期的なお買い物同伴は無くなったけど、高校生の頃に学校帰りにデパートを暇つぶしにウロウロしていた時偶然祖母と会ったことがあり、その時も祖母は「一緒にあんみつ食べようか」と誘ってくれた。それくらいあのデパートとあんみつはセットだったのだ。
いつのまにかあの甘味屋さんはなくなってしまったし、祖父母は晩年認知症となってあのあんみつの記憶も全てを忘れてしまったけど、私は今でもたまに「あれ、幸せだったなぁ」と思い出す。それもあって、あんみつはいつだって幸せで守られている気持ちになる食べ物だ。
みはしが全てを変えた
そんな特別な思い出があったくせに、長じた私はすっかり洋菓子の虜となりケーキ、クッキー、チョコレート、パフェ、アフタヌーンティー…と数多のお菓子どころを楽しみまくる日々を過ごす。そんな中、ある一つの店が私とあんみつの絆を繋ぎ直してくれた。
そう、東京上野発祥の名店「上野公園前 あんみつ みはし」である!!!
昭和23年に創業したみはしは、今のところ東京を中心に9店舗を構え、その内8店舗でイートインを行い美味しい各種甘味を提供している。
オモコロブロスのかとみ氏の記事(人が「みはしのあんみつ」と向き合う姿は美しい | オモコロブロス!)を読んで「みはし美味そ〜」と思い、2023年の秋に行ってからというものみはしの魔力に取り憑かれ冗談抜きで毎月行くレベルになっている。
みはしの好きなところ発表ドラゴン
みはしの好きなところを発表します。聞いて下さい。
①美味い。
シンプルに美味い。
はっきり主張のあるあんこ、舌触りのいい寒天、上品な求肥。そこに酸味のアクセントとなるみかんが素晴らしい。
みはしのあんみつは、一定の上品さは維持しつつもいい意味でのジャンクな喜びを感じさせる味わいがあるところが好きだ。
![f:id:aso414:20240721183435j:image f:id:aso414:20240721183435j:image](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/a/aso414/20240721/20240721183435.jpg)
メニューに書かれている「あんみつは味のシンフォニー」という言葉が素晴らしく全てを表しているので必読。
"あん、みつ、寒天、赤えんどう、求肥、みかん。このシンフォニー"
…初めてこの記述を見つけた時、良すぎて思わず声に出して読み上げてしまった。考えた人誰?才能あるしみはしの全てを理解している感がすごい。
②無限に生成可能なデッキ(トッピング)
みはしのあんみつの大きな魅力の一つが豊富なトップングの選択肢だ。
通常時で7種、さらに季節ごとに限定のトッピングが現れることも多い。そもそもあんみつ自体が11種類あり、その上でこのトッピングの豊富さ。取れる選択肢は無限に等しい。
「何足しても似たようなものでは?」と思うかもしれないが、ちょっとした変化がかなり味の印象を変えるので適当なチョイスはできない。足しまくればいいというものでもなく、甘味と酸味のバランスはもちろん、ボリュームの調整も重要なポイントとなってくるのでかなり奥深い。
この無限デッキシステム(?)によって何度食べても飽きないし、自分にとっての最強デッキ(トッピング)を見つけるぞ!!という熱いパッションが今日も私をみはしに向かわせている。
今のところ、私のベストは「あんみつに抹茶アイス&季節のフルーツ(苺)」「 あんみつに抹茶アイス&季節のフルーツ(甘夏みかん)」のふたつ。
こっくり甘いあんみつに抹茶アイスでクリーミーさと少しの苦味をプラス、さらに酸味の強いフルーツをマシマシすることでより爽やかにするのが好きだ。
③無限&高速のお茶サーブ
みはしは季節問わず、いつも無料のドリンクとして温かい緑茶を提供してくれる。ホットってのがいいんだよなぁ〜
あんみつって意外に食べ終わると体がひんやりするのでこのサービスの温かい緑茶がぴったりなのだ。そして何よりサーブが早い。
飲み終えた端から「お茶おつぎしますね☺️」と店員さんが注ぎ足してくれ、その速さ&頻度の高さはたまに恐怖を感じるほど。
私は結構食事の時に水分を沢山摂るタイプで、店員さんに「お水お代わりください」とお願いすることも多いのだけど、みはしでこの手の声かけをしたことはない。すごい。
④高回転による列捌きの早さ
みはしは人気店で、大抵並んでいる。あー並んでるなぁ…とちょっと腰が引けることもあるが、恐れるなかれ。みはしの回転率の高さはかなりのもので、10人くらい並んでいたとしても20分も並ばないことが多い。(あそ調べ)
入店するとスタッフさんに「お席の利用は1時間以内で」と伝えられるし、そもそも提供の速度が爆速なので人の回転が速いからだろう。
どんなに好きでも長時間並ぶのは面倒に思うタイプなので、この列捌きの良さはかなり嬉しいポイントだ。(私がよくいく八重洲店と池袋店の印象なので、他が違ったらすんません)
⑤あんみつ以外も美味い
あんみつって要は和菓子のパフェなので、ボリュームは結構なもの。「あんみつを美味しく食べ切れるほどお腹は空いてないけど、でも和の甘いものが食べたいよ〜」という時に頼むのが「ところてん(黒みつに変更)」
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キラキラした透明なところてんは舌触りがよく、つるっとした喉越しにあまい黒蜜が絡まってなんとも言えないうまさがある。
そのほかにも「冷やし白玉しるこ」もあんみつほどヘビーではないがしっかりみはしのあんこを楽しめる良メニューだ。
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ちなみにテイクアウトあんみつも店で食べるものと遜色ない美味さです。お土産にすると喜ばれること請け合いだ!!
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みはしよ永遠に…
いろいろ語りましたが、とにかくみはしのあんみつには魅力が溢れている。
みはしの公式(上野公園前 あんみつ みはし | あんみつ みはし)の「みはしの紹介」ページにはみはしの名前の由来と合わせてこんな記載がある。
「 みはしを見たり聞いたりすると自然に笑顔がこぼれ、お店に入るとほっとして、あんみつを召し上がるとそのおいしさに感動する、そんなお店でありたいと願っています。」
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まさにそんな店です!!!!なってます!!
メニューのあんみつの紹介といい、みはしの語りはまじで良すぎる。
今後も引き続き、長く愛していきたい…と思わずにはいられません。
その他素敵なあんみつたち
みはしに一番頻度高く通っているが、その他にも大好きなあんみつたちがあるのでその紹介をします。
虎屋茶寮
![f:id:aso414:20240721121130j:image f:id:aso414:20240721121130j:image](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/a/aso414/20240721/20240721121130.jpg)
言わずと知れた名店虎屋さま。
品よく盛られたあんこや寒天や白玉。寒天に虎屋のモチーフを模ったものを混ざり込ませるちゃめっ気もキュート。さりげなく添えられた栗がまたちょうどよい奥行きを作り「お達者です」と言わざるを得ない。
imoco
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世田谷にある小さな日本料理店imocoで出されたあんみつも忘れ難い美味さだった。
あんこは勿論、寒天も上に載せられた和三盆のアイスも全て手作り。どれも全て丁寧で上品で、沢山食べた後にもスッと入っていく優しさのある甘さ。特に和三盆アイスの美味さは特筆すべきものがある。食事も美味しいので、また行きたいなぁ〜!
つぼみ
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金沢の名店「つぼみ」のあんみつもまた素晴らしい。ここのあんみつの最大の特徴は寒天の口溶けのよさ!!しっかり角があるのに、口に入れると崩れて溶けるように儚く消えていく寒天はここでしか味わえない特別さ。
黒蜜が少しビターなところも大人っぽくて素敵。金沢に行くたび絶対に食べたくなる魔法のあんみつ。
これから食べたいあんみつ
ついついお気に入りのお店をリピートしてしまいがちだけど、日本には様々なあんみつの名店があるので機を狙って食べに行ってみたいと思っている。
・竹むら
大人気NHK朝ドラ「虎に翼」のみんなの憩いの場「竹もと」のモチーフになったお店。とらつばLOVEとしてはぜひ行ってみたい!
・茶房 雲母
鎌倉の言わずと知れた人気店。私が学生の頃から変わらずずっと行列店なの凄すぎる。いつもあの圧倒的な列に怖気付いてしまうのだけど、あのどデカい白玉をぜひ楽しんでみたい!!
あんみつよ永遠に…
思いのままに語っていたらやたらと長くなってしまった。あんみつは美味い!あんみつは最高!そんな私の熱い気持ちが伝わったら嬉しいです。
これからも楽しくあんみつライフを送っていくぞ!!!オーーー!!
🍵完🍵