2024年夏旅Finalとなる第三弾は岡山県倉敷。
倉敷は2010年、2018年と過去2回訪問しており今回は3回目。
久々の訪問だったので食欲・物欲ともにかなりスパークを起こした大満足旅となりました、もうまた行きたい気分でいっぱい。そんな気持ちを込めた旅記録、今回も長いです、すまん。
初日
今回の旅の相棒は母。過去2回の倉敷も母と一緒に行ったので、なんとなく「倉敷=母との旅」というイメージすらある。午前仕事の母を待ち、昼過ぎの新幹線で岡山経由で倉敷までGO!東京から岡山って3時間ちょっとで行けるの凄い。なんかもっと遠い気がしていたんですが、3時間なんて寝てたらあっという間。
新しくなった定宿 旅館くらしき
今回の宿は旅館くらしき(旅館くらしきRYOKAN KURASHIKI・倉敷美観地区の老舗旅館)
美観地区内にある江戸時代の砂糖問屋の屋敷と倉を改装した老舗旅館。初めて倉敷を訪れたときから泊っているので今回3回目の利用で、倉敷における定宿と言えよう。
長い歴史のある旅館ですが、2024年7月末に本館がリニューアルしたのでどんな感じなんだろうとワクワクでした。
部屋は「巽の間」
米蔵を改装した部屋で、泊まるのは2回目。ちょっと屋根裏部屋っぽい雰囲気がある素敵な部屋なんですが、リニューアルで間取りがかなり変わっていて新鮮だった。
立派な梁や棟木がしっかり分かるようになってよりイケている!
以前水回りだった場所がソファスペースになっていて、窓から瓦屋根が眺められるのも嬉しい~!このスぺースすごく居心地がよくて、宿泊中部屋でのんびりするときはいつもここにいました。
しかし部屋中いたるところにコンセントがあって好感度が高い、助かる。
美観地区の夕べ、綺麗すぎる。
荷物を置いて一息ついたところで、夕暮れの美観地区の散歩に出発。
倉敷美観地区は江戸時代から残る白壁の蔵屋敷や洋風建築が共存する町並み保存地区。
倉敷川を中心に、本当に情緒のある景観が広がっています。
見てこれ。美しいのひとこと。
大原美術館の前に架かる今橋のレリーフの龍、かっこいい。(ちなみに後述するマイ・フェイバリット画家児島虎次郎作です)どこを撮っても絵になる街並みだな~。
日中はかなり暑いものの、18時過ぎるとだいぶ過ごしやすくなってくる。19時頃になるとだんだん日も暮れて、街にあかりがぽつぽつと灯っていってそこからもまた素敵。
風情~~~~!
街のそこかしこにあるランプのデザインが素敵だ。
オレンジの灯って胸がきゅっとするような美しさ。
川面に灯が映り込む感じも素敵。きれいだ~素敵だ~と口々に言いあいながら散策を楽しみ、宿に帰還。
美観地区はそれほど広くないので、ただ歩くだけなら20分くらいで端から端まで歩けるサイズ感も散策にぴったり。
宿で腹いっぱい食おう!の巻。
部屋でシャワーを浴びてすっきりした後は宿で夕ご飯。
旅館くらしき、以前は部屋食だったんですが改装後は一律でレストランで食事方式になったよう。部屋食なのが特別感あったので、そこはやや残念。ただ食事は変わらずとっても美味しくて大満足のクオリティ。
季節の食材を惜しげもなく使って作られた懐石コース。どれもしつこさのない上品な味付け、かつ味に変化もあるので品目数が多いコースでも飽きずに食べきれるのが嬉しい。盛りも大変美しい。特に美味しかったのが締めのトウモロコシご飯!
米ひと粒ひと粒にあまい味わいがしみ込んでいてつくづく美味い…。これが土鍋いっぱいにご用意されており、好きなだけ食べれるのが最高!
そしてさらに最高なのは、食べきれなかった分をおにぎりにして部屋に届けてくれること。
夜食システムのある宿、大好き!!!!
しかもこのおにぎり、塩気がちょっと足される&米が冷えることでまた旨味がキュッと濃縮されたようでさらに美味しくなっていて嬉しすぎた。
食べ過ぎている…と思いながらもすべて美味しく頂きました。フードロスを許すな。
この宿には風呂もある!!
お腹いっぱいになった後は、予約制の別風呂でじっくり温まります。
事前に予約すると1時間貸し切れるので、母と30分ずつじっくり楽しみました。
広くてたくさんのお湯、さいこ~!
2日目
さて2日目。引き続き爆快晴ありがたい。
美観地区の朝、美しい。
朝6時に起きて、気温が上がり切る前に朝の美観地区を散策。
朝の美観地区も美しい…。夕暮れ時とはまた違う、清々しい美しさ。人通りも少なくて、心置きなく散策や写真を撮ることが出来るのも嬉しい。
白鳥がいる!!
阿知神社にもお参り。高台にあるので風が吹き抜けるようでとても気持ちがいい。
近所の人のお散歩ルートなのか、ちらほら立ち話をしている人たちがいてそこも地元に密着した神社って感じで素敵だった。藤棚が有名なのでいつか藤の季節に来たいなあ
石段を登ってくるのは大変だけど、街並みを見下ろせるのが嬉しい。このブログで何度も書いてますが、高い場所にある神社仏閣、好きだ。
明治時代に作られた倉敷紡績所の発祥工場の跡地に造られた商業施設アイビースクエアも探索。
明治時代当時暑さ対策として張り巡らされた蔦が施設全体を覆っていてフォトジェニック。
すごい楽しげな写真が撮れていた。ウキウキにも程がある。
7時近くになると日も上りきって緑の青さがより輝いている。どの時間も美しくてすごいぞ美観地区!この時間ごろまでは暑さもマシなので、10分くらい川縁に座ってぼーっとしたりしました。贅沢な時間だ。
宿で腹いっぱい朝飯を食おう!の巻
宿に戻ってからは朝ごはん。夕食と同じく大変おいしい…特に汁物と焼き魚!!この日は蟹味噌汁と焼き鯖で、どちらもすんごい美味しかった。米すすみまくり。
食後はラウンジに移動してお茶と水菓子を。
このラウンジ、家具の感じと庭の景観&光の差し込み具合が完璧に好みで、ずっとここに居られる!となっていた。
フリーのドリンク類やビスケットなどのスナックも完備していて居心地がいい。
結構ものがあるのにおしゃれだし居心地がいいんだよな。こんな家に住みたいねぇ。
大好きな絵、大好きな美術館。
身支度を整えたのち、美観地区の最大のアイコンたる大原美術館へ!
はじめて倉敷を訪れた11年前に知ってから、私はこの大原美術館が大好き。
大原美術館は倉敷の実業家、大原孫三郎が友人でありパトロンとして生涯にわたり活動を支援していた洋画家児島虎次郎に収集させた個人コレクションから成る美術館で、エル・グレコの《受胎告知》を初め「日本の私立美術館がこれ持ってんの!?」と驚くほどの逸品を揃える激スゴ美術館。そのコレクションの層の厚さ、質の高さは日本でも屈指のものじゃないだろうか。
昭和5年にオープンしたこの美術館は日本ではじめての西洋美術の私立美術館。東京ではなく、倉敷に日本初の西洋美術館を建てた(しかも私立で)というそれだけでもかなり凄いなと思うのに、昭和7年に満州事変調査のために倉敷を訪れたリットン調査団がそのコレクションの質の高さに仰天して地方都市「クラシキ」の名前が西洋の美術界で知られるようになり、さらにはその名画を焼くわけにはいかないと倉敷が太平洋戦争中の空襲目標から外されたというエピソードもあったりなど知れば知るほど「スゴ」としか思えない。
美しい石造りの建築やコレクション自体の魅力はもちろん、創業者の大原孫三郎と作品を選び持ち帰った作家の児島虎次郎は同郷・同年代。その二人が今より何百倍も「西洋」が遠かった時代に片方に世界中を見聞させて、片方もその信頼にこたえて素晴らしい水準の作品を日本に持ち帰ったという関係性がすごく尊く思えて、訪れるたびに「富と芸術の幸福なマリアージュだ~」と嬉しい気持ちになっちゃうんだよな。
あと単純に、その児島虎次郎の絵が大大大大好き。
光が内側から溢れるような明るく幸福感のある人物や景色は、見ているだけで幸せな気持ちで胸がキュッとしてくるよう。私はどちらかというと抽象画が好きな方なのに、虎次郎の絵は別。何枚でも何回でも見たいし、たくさんの作品の中にあってもパッと輝くように目に飛び込んでくる。
今回もたくさんの作品を目の前でじっくりと楽しめて嬉しかったなぁ。
児島虎次郎は画学生時代から生涯を大原孫三郎の援助のもと作品を作ってきたこともあり、ほぼ他の美術館で作品を見ることがない気がする。それをずっと残念に思っていたんですが、今回改めて大原美術館で児島虎次郎の絵を見たら、この美しい絵がこの美しい場所で待っていてくれるという喜びってあるな~となんか腑に落ちた気分もあった。
とにかく大好きな絵にまた再会できて本当に感無量でした。一番好きな朝顔の連作が今回展示されていなかったので、また見に来なきゃ…という気持ちでいっぱい。
美しき庭でリラックス
美術館を満喫した後は対面にある大原家跡地にある庭を眺めながら小休憩。窓から望む庭の緑の綺麗なこと。
母娘ふたりで畳の上でしばらくぼーっとしました。いい時間だった。
良すぎ喫茶エル・グレコ
庭を楽しんだ後は、暑さで溶けかけた脳と体を癒すべく美術館隣の喫茶「エル・グレコ」へ。
外観の美しさはもちろん、中も大きな窓に新緑が映えて美しい。
ちなみにこの喫茶は先述した大原孫三郎の秘書を長年務めた人が開業した喫茶で、そもそも孫三郎が「名画を見た後はゆっくり珈琲を飲みたいだろうから」とすすめて始めたらしい。孫三郎、つくづく美観地区の神たる男。
ミルクセーキとアイスココアで熱波に疲れた体をクールダウン。ミルクセーキ、ガツンと甘くて熱に強張った体が解けていくような美味しさ。
物欲、止まらず。
その後は美観地区のショップをめぐってお買い物タイム。
林源十郎商店 atiburanti
衣・食・住に関係するテナントが入る複合施設。この1階にあるセレクトショップatiburantiで陶器のオブジェを購入。
atiburantiの専売(?)でにしおゆきという作家さんが原型を作り、青森の工房で作られているらしい。ふっくらした白鳥に背を預ける女の子が可愛い。ちょうど朝の散歩で白鳥を見ていたので、倉敷のことも思い出せるな~と思って欲しくなってしまった。
オブジェとして置いておくのもいいけど、リボンをつけてクリスマスオーナメントにしてもいいな~と思ってます。
民藝 融
続いては民芸作品を扱うセレクトショップ「民藝 融」へ。
1971年から続く倉敷でも老舗の民藝店。作家ものが中心なので単価は高めですが、確かな目で選抜されていることが分かる研ぎ澄まされた品ぞろえで見て回るのがかなり楽しい。手に取って悩んでいるとどこからともなくす~っと店主が近寄ってきて商品の来歴などを話してくれることも含め、かなり雰囲気があり素敵。
端から端まで見て回り、倉敷の酒津榎窯というとことのお皿を購入。地厚でややずっしりしているところと何とも言えない翠のマーブルがきれい!
2年ほど前から「旅先で素敵な器を買う」というのに目覚めており、少しずつ大切な食器が増えていっているのが嬉しいな。
ちなみにこの民藝 融、最近代替わりに伴い改装していたのではじめは気づかなかったんですが、店主と話すうちに初めて倉敷を訪れた14年前にも来ていたことが判明。その時母と揃いで買ったマグカップは今も実家で大事に使っているのですごくうれしかった。
こういうことがあると過去と今が地続きでつながっていると感じさせられるなぁ
ランチで美味しいそばを食おう!
物欲をスパークさせた後、宿で小休憩してから遅めのお昼ごはん。
美観地区から徒歩10分弱、倉敷市立美術館のすぐそばにあるそば処「田」
ミシュラン ビブグルマンにも選出された経験ありということで楽しみにしていたんだけど、期待通りすごくおいしかった!
鴨せいろをオーダー。そばがきりっとしていて美味しい!!上等だけど気取ってない感じ、甘めのお出汁と肉厚な鴨がまたよく合う。うま~~~!!
暑い時期にすっとしたそばを食べるって贅沢だな~。
さすがに最高すぎ。≪まるごと馬場のぼる展≫
お腹を満たした後は、倉敷市立美術館で≪まるごと馬場のぼる展≫を鑑賞。
2021年から全国を巡回していたらしいこの≪馬場のぼる展≫。全然ノーマークだったんですが、たまたまこの時期に倉敷でやってるっていうんだから行くしかない!
馬場のぼるの代表作である絵本「11ぴきのねこ」の原画を中心に、漫画や挿画、豊富なデッサンなどが展示されていて見ごたえ十分!絵がうますぎる、絵が可愛すぎる、ほんととにかく可愛すぎる…と脳内大忙し。子供の頃大好きだったものっていくつになっても好きだよなぁ~。会場内は子供もたくさんいたけど、大人たちが一番前のめりになって楽しんでいて、そこもすごくよかった。
受付のスタッフねこぬいがぱんぱんで最高。
グッズ売り場も充実しており大賑わい。今回の旅で一番混んでたのここの物販だなってくらいの大盛況さだったし、ご多分に漏れず私もかなりの数を買ってしまった。
図録やかるたはもちろん、個人的ヒットが右のケース。展示に行った時のチケットやポストカードの持ち運びにぴったり!
暑すぎ休憩
しかしこの日も暑い。美術館から美観地区へ戻っていくまでの10分程度の徒歩でもグロッキーになり、アイビースクエアのカフェで休憩がてらかき氷を注文。
…これに関しては正直買わなくても良かったかもしれない!シロップ、かなり少なめのため!
ただ体はしっかり冷えました。サンキュー。
宿で腹いっぱい食おう!の巻 その②
宿に戻ってシャワーを浴びたりのんびりしたりした後、この度2度目の夕ご飯。
今回の夕ご飯はアップグレードして鱧懐石をオーダー!
鱧って懐石料理の時にちょろっと食べるくらいであまりなじみがない食材だったんだけど、おつくり、しゃぶしゃぶ、炊き込みご飯…と各種様々な調理法で楽しめて大正解!奮発してよかった~!
特にこの土鍋の鱧の炊き込みご飯、美味すぎる。タレと白身蒸しと2種入って豪華だ!
今回もばっちり夜食にしてもらいました。おにぎりにするとなお美味い。最高っ!
この日もぱんぱんのお腹を抱え大満足就寝となりました。
最終日
あっという間に最終日!昨日の快晴から一転、小雨のぱらつく不安定な気候となりました。
小雨でも美観地区は美しい。
朝イチは傘を差さないでもギリいけるかな~くらいの小雨だったので、最後の美観地区散歩を満喫。
石畳や緑がしっとりしてこれはこれで素敵な風情!
昨日も思ったけど、朝早くから清掃をするスタッフさんがたくさん。倉敷だけではないけど、美観地区が美しく整えられているのはこういう人たちのおかげなんだよな~と頭の下がる気持ちでした。
宿で腹いっぱい朝飯を食おう!の巻 その②
宿に戻って身支度をした後、最後の朝ごはんを満喫。
2日目も美味しゅうございました。
こんなにすべての器の食事が美味しくていいのかよ…!
雨の降るお庭を楽しみつつ、最後の水菓子タイム。器が全部可愛いんだよな~
こんなに可愛い器にこんなに上品な量を盛ることは自宅では不可能に近い。だからこそ嬉しい…。
優雅なり、くらしき川舟流し
最終日、どうしてもしたかったのがくらしき川舟流し!
以前マシュマロでおすすめしていただいたことがあり、ぜひやりたいな~と思っていたのだ!
運良く雨も止んだので朝イチで券売所に並び、無事初回9時発のチケットをゲット。
ゆっくりとした速度で美観地区を舟で行くのは何とも言えず気分が良かった。この2日間何度も歩いた美観地区も、水面に近い視点から眺めるとまた新しい美しさが見えてくるよう。曇天だったのが残念ですが、この季節に快晴だったら熱中症リスクがヤバかった気もするので、ベストなタイミングだった気もする。しかしつくづく、本当に美しいエリアだな。
物欲、ますます止まらず。
川舟流しを満喫した後、宿に戻ってパッキングや身支度を済ませた後、ラストショッピングタイム。今回の旅で倉敷ノッティングを買うぞと思っていたものの最後の決心がつかず結局最終日までずれ込んでしまっていたのだ。
倉敷ノッティングとは綿やウールで織られた毛足の長い椅子敷きで、倉敷の民藝として長く愛されてきたもの。
すべて手仕事で作られることもありお値段は張るものの、20年、30年と長く使い続けられる耐久性や座り心地の良さ。ものとしての佇まいの美しさなど魅力は山ほど。初めて倉敷に来た時から「素敵だな~」と思いつつも思いきれなかったこの倉敷ノッティングを、今回、俺は、買う!!という強いパッション。
この2日間、美観地区にあるノッティング取り扱い店舗を端から端まで見て悩みまくった結果、旅館くらしきのショップが1番揃いがいい!という結論に至り、柄と色に悩みに悩みつつもこの2つを購入することに。
濃淡の異なる青がきれい!民藝の温かみはありつつ、ほっこりしすぎないベストチョイスなのでは!?と自分を誉めまくり。
(宿にある)どんな椅子においてもかわいい!
…かわいい!!!
クッション2つにこの値段か…しびれるぜ…と思いつつも、せっかくなんだから!とエイヤの決済となりました。家の椅子に合うかな~とドキドキだったんですが、今現在かなりしっくりと馴染んでいる。(なお、その他が可愛くなさすぎのため写真はない)
我が家はインテリアに全くこだわりがなく、かなりその場しのぎのメンバーで暮らしているんですが、一つでも悩んで選び抜いたものが家にあるとなんだかいつもの空間も見違えるよう。こうやって少しずつお気に入りのものを増やしていって、20年後ぐらいにはお気に入りのものだけで揃った箱庭のような家を持ちたい…そんな野望に燃えています。楽しい旅の思い出がその野望の第一歩になったなんて嬉しいな~!
必読の課題図書≪わしの眼には十年先が見える≫
大満足ショッピングを終えた後は11時にチェックアウトし東京に戻ってきました。
帰路のお供は宿のラウンジにあって知った大原孫三郎の生涯について書いた本、城山三郎(著)≪わしの眼には10年先が視える≫
ラウンジでちょこちょこ読み進めていたんですが当然読み終わらなかったのでkindleで買って新幹線で読破しました。
大原美術館をはじめ、倉敷美観地区のそこかしこに大原孫三郎の影響というか、この人がいてこそっていう気配を端々に感じていたのですがその気配の答え合わせをしていくようですごく楽しかった!あそこも、ここも、あれもそれもお前発なんかい!?!?と驚きまくること多々。
孫三郎の当時としてはかなり先進的な福祉の精神の宿る経営姿勢には感服したり、そしてその福祉と労働者への平等の意識は、富める者として生まれた孫三郎の孤独に根差したものだというところが興味深かった。加えて児島虎次郎はもとより、生涯の盟友たる石井十次との関係値もかなり読み応えがあり、男の巨大感情一大叙事詩レベルもかなり高い。頼む、大河ドラマにしてくれ!!!
あ~楽しかった!
そんなこんなで大満足の2泊3日となりました。
今回ほぼ美観地区内だけで行動したけど、まったく不足がないほどに楽しめた。朝晩うろうろ散歩するのも楽しいし、日中は大原美術館をはじめ文化施設も充実、ショップもかなりこなれたものが軒を連ねている…改めてすごいエリアだ。
道中、「やっぱり好きだな」「また来れてよかったな」とずっと思っていた気がする。そして同時に「また来たいな」とも思っていた。
今回はタイミングが合わなくてできなかった大原美術館のモーニングツアーも行ってみたいし、藤棚も見たい。民藝館ももっとじっくりしっかり見たい!
そんなもっともっと!な気持ちになる魅力がある倉敷でした。ああ倉敷、そして美観地区よ永遠なれ…!
🐯おわり🐯
▽そのほかの今年の夏旅記録