稼いだ金全部使うウーマン

賃金を燃やした炎で不確かな足元を照らす日々

2023年2月のエンタメ消費

美味いもん消費に続いてエンタメ記録です。

 

■書籍

今年入ってから全然小説を読んでいなかったので読書楽しいわぁと思わせてもらえた。内容も良質なフェミニズムディストピア小説で、正面からシスターフッドの強さをうたいあげていてとても良かったな。少女を商品みたいに捉えて消費していくことのグロさに明確にNOを突きつけているところも、自分が思春期のころにこういう本あったら読みたかったな〜って気がした。知恵と連携が人間を強くしていく…と胸が熱くなった。

前作も最高によかったけど今回も良すぎ作品。バズりにバズった「育休中に相方が売れた」に関して、あんりやはるちゃん編も書き下ろされており、それもそれぞれの良さが描写されていてそこも最高だった。酒寄さんのメンバーへの愛情、メンバーから酒寄さんの愛情、双方向で支えあってるのが凄く自然に感じ取られて「なんといういたわりと友愛じゃ…」とオオババ様化不可避です。

ぼる塾あんり推しとして、あんりのやさしさとか魅力的なところがたくさん描かれていて嬉しかったなぁ。今後も応援していくぞ、ぼる塾!

 

食事制限中なんですが、制限が明けた後も持続可能性のある食生活を組み立てていきたいな~と思っています。もちろんスイーツなどは食べていきたい…でも今後はなんとなくで選んだ甘いものを食べるというよりは、できるだけ良質なカロリーに絞って摂取していきたい…。そういう気持ちが膨らんで、今やたらと名品お菓子特集などに惹かれる毎日です。そんな時にスイーツの女王と名高い(?)田辺さんのスイーツ本があると知ってポチ。知ってるのも知らないのもどれも愛情と確かな審美眼をもって選定・語られていてとても良かった。読んで早速作中に出ていた赤坂青野の豆大福とモーモーチャーチャーを試してみました。買いに行こ♪と思わせる販促力がある。つよい。

 

本邦の誇りであり光、つづ井さんの最新作です。

今作も引き続き最高だったね。つづ井さんの人生を楽しむ力、朗らかに周囲を巻き込んでいくパワー、好きをアウトプットすることを恐れないひたむきさみたいなものすべてが「光…ッ」と思わずにはいられない。前世からの友人たちも相変わらずキレキレで最高♪みんなの幸せを祈らずにはいられない…ずっと幸せでいてね…(買い支えていくからね…!)

 

■映像

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アニメ「王様ランキング」

なんかアニメみたいな~と思って、以前夫が見てたなぁと深く考えずに見始めました。何かしらの泣きツボに入ってしまい、折々でずっと泣きながら見た。ボッジとカゲがいじらしくてもう…。二人が一緒にいることでより良い自分になれる様が健全すぎて最高でした。絵本的な絵柄もよかったし、主題歌も好き。私はYamaのOzを聞くと自動的に目頭が熱くなる魔法にかけられています。

しかし作中、基本的にみんな善性に溢れた登場人物ばかりで驚くな。そこも童話感があってよかった。続編があるのかないのかしらないのですが、ボッジとカゲがずっと幸せでいてくれますように~と祈るばかりです。(なんか今月登場人物の幸せ祈りまくってるな)

 

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ドラマ「エルピス」

Youtubeチャンネル「SPUR TV」で、作品のスタイリストさんへのインタビューが載っていたんですが、動画途中「※本編のネタバレが含まれます」という注釈のせいで最後まで見れないことがなんか嫌で、それなら本編見よっと何の気なしに見始めたらとっても面白くて3日間くらいで一気に見ました。飽きさせない展開と役者陣のハマりっぷりがすごい。長澤まさみは最近コメディエンヌ的な役柄ばかりを見ていたので、シリアス系も素敵ね~と再認識。脚本もよくできていて、現実との地続き感もありつつエンタメとしてのカタルシスもあってとても良かったと思います。現実もこんな風にクソな政治家は必滅してほしいものです。

 

ディオール展で「やっぱりラフ時代が好き!!」という気持ちが高まりまくり、久々に見ました。ラフシモンズディオールのヘッドデザイナーに就任したファーストコレクションに密着したドキュメンタリーで、劇場でも見たしDVDも買ったぐらい思い入れがあります(そして配信でも見る・・)

ビッグメゾンビジネスとデザイン業の協働の難しさ、ラフの気難しくて不器用な感じとそれぞれに自分の腕に誇りを持つお針子たちとのぎこちない始まり、色々な困難の果てに出来上がったコレクションの圧倒的な美しさ…全部全部好きなんだよな~!

当時のラフの右腕であり、今やアライアを大復活させた立役者ことピーター・ミュリエの調和力など、劇場公開から8年たってから見るとまた色々な良さがよりわかる。組織においてわたしはこの時のピーターのように在りたいものだよ…。

美しいファッションムービーとしても、良質なお仕事ドキュメントとしてもとってもだいすきな作品です。そして冒頭のムッシュディオールの独白で絶対寝るのもお約束。呪文なのか…?

 

 

■展示


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「平子雄一×練馬区立美術館コレクション展」@練馬区立美術館

美術館の収蔵品を10点選び、その作品から受けたインスピレーションを基に作られた絵画4作品が展示されるとのことで、既存作品再解釈系が好きなので楽しみに見に行きました。ファンシーさと毒っけが混じった絵で、サイズが大きいので見上げるように見ると作品世界に入っていくような気持になれて楽しい感招体験だった。

イメージソース作品も一緒に展示されていたり、作者のメモや習作も併せて展示されていて、作者がコレクション作品をどういう風に分解・再構築してるのかがわかるのがよかったし、それらの要素を作品からみつける宝探し感もまた良かった。

 


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クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ展」@東京都現代美術館

噂にたがわぬドリーム空間で圧巻でした。いろんな雑誌で特集が組まれていたし、SNSで様々な人が投稿していたので「そんな驚きはないかな~」とゆるい気持ちでいったのに、ブースに入るたびにため息が出るような空間演出にわくわくし通しだった。

お洋服のものとしての美しさ素晴らしさはもちろんですが、ディオールクチュリエとしての技術力への誇りみたいなものも感じて、ハイメゾンの気位をびしばし感じるのもとても良かった。

北斎ドレスなど、有名だから知ってるけど別に好みじゃないなと思っていたものも実物をみるとものすごい意匠に衝撃を受けたりもして、やはり実物の持つパワーはすごい…と心から思いました。写真家高木由利子さんのシリーズもすごく素敵で、これだけでの作品集が欲しかったくらいだったな。

ディールは綺羅星のようなスターデザイナーがモノづくりをしているけど、私はやっぱりラフ・シモンズ時代が大好き。構築的だけどクリーンで、でもディオールらしいロマンティックさもあって…たくさんの実物が見れて本当に嬉しかったです。

人が手間暇をかけて作った美しいものだけをみることで得られるエネルギーにほくほくになりました。いってよかったな~!

 

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MOTコレクション コレクションを巻き戻す2nd」@東京都現代美術館

安定のMOTコレクション展。今回もとても面白かった!

収蔵作品を年代ごとに振り返っていくことで、日本や世界の現代芸術のムードや変遷が感じられるので頭を整理しながら見れてありがたい。もちろん作品は難解なものも多いんだけど、キャプションが豊富&丁寧なのですごくとっつきやすかったな、こういうキャプションの質とかもMOTの良さだなと思う。次回もまた来るぞ~!

 


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マリー・ローランサンとモード」@bunkamuraザ・ミュージアム

マリー・ローランサンの絵をこんなにまとめてみたことがなかったのでとても楽しかった。ドリーミーで少し毒っけがあって、ちょっと生意気そうな女たちの絵がたくさん。しかもみんなおしゃれ、見てて楽し~!!このピンクとグレーの配色の魅力的なこと…!とニコニコわくわくしながら見て回りました。

折々に出てくる時代を彩るセレブ達とのエピソードも素敵。特にシャネルパイセンことココシャネルとの確執エピソードは「双方とも才能のある気の強い女」って感じがすごく良かった。

以上です。相変わらずあんまり活字を読めてないけど、その分展示にはたくさん行けました。アニメやドラマとか、話数があるものを追いかけていくのも楽しいな~と思ったり、2月は仕事がのんびりだったのもあって、余裕のある気持ちで色々楽しめたのがすごく良かったなーと振り返ります。4月後半からはまた慌ただしくなるので、つかの間ののんびり気分をあともう少し満喫していきたいなと思います。

完!

 

 

▽先月のエンタメ消費

aso414.hatenablog.com