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賃金を燃やした炎で不確かな足元を照らす日々

2023年1月のエンタメ消費

あっという間に2月も後半戦です。暖かくなったと思ったら寒くなったり、安定しない季節ですね。でも春が近づいてきてる感じでわくわくもするな。春大好きなので…

そんな新しい季節に期待をいだきつつ、年初めの一か月のエンタメ消費まとめです。

 

■書籍

 

漫画「女の園の星(3)」

相変わらずの温度感でとてもよかった…星先生が熱出す回、みんな好きだろうけど私もめっちゃ好き〜!

 

なんと1月は書籍読んだのこれだけ!なんか活字を摂取する気分になれず…そんな日もある。

 

■映像

 

映画「ハリーポッター(1)~(7)」

月末に舞台を見に行く予定があったので、ネトフリでシリーズ前作をおさらい視聴しました。過去も5年くらい前に通しでわーっと見たんだけど、時を経てみるとリアタイ頃とも、前回ともまた違った見方ができて面白い。

なんか今回は全編通してハリーの優しさ(というかいじらしさというか、周囲の大人の愛と信頼を得ようと頑張る様)が胸に来ました。健気な子供のいじらしさがあるよな、ハリーって…。あとリアタイでは感じていなかった、周囲の大人がハリーを通して両親のカリスマ性の影を追いかけてる感じがグロっとも思ったし、ハリーと対をなすようにドラコもまた周囲の承認を求めて足掻く子供らしさも強く感じた。善も悪もどちらもあんな子供たちに大きなことを押し付けて代理戦争してんじゃないよ。

 

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舞台「ハリーポッターと呪いの子」

※大した内容じゃないけどネタバレ有※

映画での復習を経て舞台へ。舞台演出が素晴らしく、本当に魔法が目の前で繰り広げられてるみたいで見ていてワクワクしました。

話の筋もとても好きで、ティーンの時にあれだけの負荷をかけられたハリーが大人になってやや機能不全な父になってるかんじ納得だし、物語の犠牲者となった者たちへ気持ちを寄せるような示唆も好きだった。

向井ハリーの回だったんだけど、とんでも抜群スタイルと端正な顔立ちのお陰で貴公子然としたエリート感が強くて子供がコンプレックスを感じちゃうのが納得できる感じで良かったと思う。生存競争に勝って成功したエリートの持つ一種の傲慢さが香るよね。ハンサムすぎツヤツヤすぎでやや父親感はなかった気もするけど、その分未成熟で不器用な感じもでてて好きでした。

ハリポタ関係は作者のJ.Kローリングのトランス差別問題ですごく気持ちが離れていて、今回舞台を見るのもどうしようかなぁって感じだったけど見てみたらとても面白い舞台体験で、そこの折り合いがまだつけられなくて複雑な気持ちでもある。

ハリポタ関係者(それこそメインキャストたちも)はあれらの発言を批判してる人たちがいて、そういう人たちも関わり合って作られた作品をどういう距離感で見ればいいのかまだ全然答えが見つからないなぁ。

 

 

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ネットフリックス「マチルダ・ザ・ミュージカル」

TLで色んな方々が見ていて気になったので視聴。原作もブロードウェイ版もなんも知らなかったのですごく新鮮に見ました。

不条理にNoということの大切さ尊さっていうのは今凄く大切なテーマだと思うので見てて胸熱。
物語に囚われてた2人の女の子が悲しい結末から解放される物語なのも良かったな〜

 

■展示

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佐伯祐三 ― 自画像としての風景」@東京ステーションギャラリー

美術館はじめ。

随分前に大阪旅行に行った時に企画展でまとめて見て画風を覚えていたんだけど、その時はパリ時代がメインだったので遍歴を追って行ける感じがすごく楽しかった。私はややタッチが太めの大阪時代の絵が1番好きだな〜

しかし超短スパンで吸収&アウトプットを繰り返し画風を確立していく感じが凄。短命の人だったので、走り抜けた感じがあるなーと色々思いを馳せてしまった。風景画も良かったけど、意外に静物画がすごくすきだった。特に鯖。色の置き方がなんか好みなんだと思う。あと近しい人の肖像画も数は少ないけどすごく良かった、佐伯が対象をどんなふうに見てるのかわかる眼差しが感じられる絵だなーと思いました。

 

 


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「#02 KOJI YAMAGUCHI / 山口幸士」@Ginza Sony Park

華金の銀座アートはしごの夜。with安定のあとり氏(id:aatorii)

まずはサクッとGerberaで山口幸士作品。カフェの併設ギャラリーでコンパクトな展示だけど可愛くていい絵でした。右の絵が特に好きでした、ぼやけながらも光を含んでるかんじ。

 


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「訪問者 クリスチャン・ヒガシ&タケシ・ムラタ展」@Le Forum

左のクリスチャン・ヒダカのゾーンは会場全体が絵と同じく入れ子式のあしらいで、作品の雰囲気がより強まって素敵。絵自体も古典とモダン、西洋とアジアのミックスがミステリアスでよかった。

こういうちょっと入れ子っぽくなってる絵って怖くて苦手だな…と思うこともあるんだけどこれらは平気だった。何故だかは謎。

そして右のタケシ・ムラタのアニメーション作品もすごかった。高熱に浮かされた時に見る悪夢なのか!?でも独特のリズムがあって、ひぇ〜ってなりながらも目が離せなくなる。
永遠に纏い続ける日常の倦怠を突きつけられてる感があった、すごく面白かったな〜!

銀座エルメスの最上階にギャラリーがあるとは知っていたけど想像の倍凝ったつくりでスゲー!ってなった、これで無料は太っ腹すぎとしか言えない。凝った展示方法やたっぷりの作品ボリューム&スペースでエルメス財団の豊富な資金力&確かな審美眼が窺い知れてとても良かったな〜。

 

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諏訪敦「眼窩裏の火事」@府中市美術館

Twitterで見てすごく気になる!と思っていた展示。府中ってめちゃくちゃ遠い気がしてたけど別にそんなことなかったです。大人になると1時間くらいの移動なんとも思わなくなるよね。

実は写実絵画ってピンとこないな写真でいいじゃんと思ってたんだけど、この展示で視覚で捉えられないもの(物事の背景とか被写体の人生など)を含めて写実的に表現するアプローチの力とか凄みみたいなのを少し捉えられた気がした。

棄民シリーズは凄まじさに圧倒されつつ、あまりの感情量に辛くて受け止められない感じもして、少し距離を保ちながらも技法とメッセージを汲み取ることができる感じがしたので静物画が好きだった。眼窩裏の火事って展示タイトルも秀逸で、なるほどね〜って腑に落ちる感じが楽しいアハ体験。しかし怯んじゃうくらいの生々しさを描き取る作品群が溢れる中、若い女性の絵だけはなんかやけにぷりぷりツヤツヤしたファンタジー感があってなんか…なんかムムム?でした。

 

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常設展「みること・つくること・さわること」@府中市美術館

画像は公式より。

諏訪敦と同時展開の常設展もとっつき易くも江戸〜現代までのバリエーションで層が厚くて見応えあった。
終盤にあった牛島憲之名作選もドリーミーな雰囲気がすごく良くて、名前覚えとかなきゃ!と思いました。新しく好きな作家を知れるの嬉しいな〜とか言ってたら去年あとり氏に一緒に行ったアーティゾン美術館でいい絵だねって言い合ってた人だよ〜って教えてもらってびっくり。鑑賞体験がつながって広がっていってる感じがして楽しい!とテンション上がってしまった。

こんな感じでした。映像と展示を積極的に摂取した月だったな。なんかこうビジュアルでエンタメを摂取したい気分だったのかもしれない。

2月も結構映像系を積極的に摂取しているのでしばらく続くムーブなのかな〜と思います。

2月以降も楽しく思うがままにエンタメ摂取していきたいと思います。

 

完!

 

 

▽前回のエンタメまとめ

aso414.hatenablog.com