昔に比べて映画館・美術館・読書をしなくなったなぁとつくづく思う次第。
私の文化接種のピークは大学3年~社会人1年目くらいで、それ以降どんどん目減りしていっている気がする。若かりし頃の柔らかな感性で摂取した諸々に支えられて今ができているんだけど、文化のトレンドや自分が好むものも常に流動的なのでアップデートを怠ってはいけないよねと最近反省しています。
10月ごろから外食記録をつけ始めて、購入品以外も振り返るの面白いなぁと思ったのと、記録つけると意識して文化を摂取するかなぁという目論見も込めて12月のエンタメ消費をまとめてみました!自己満足!
■映像系
死後36年を経て天才作家カポーティの未完の問題作に迫る/映画『トルーマン・カポーティ 真実のテープ』予告編
トルーマン・カポーティ真実のテープ
SPURのSmallgoodthingsで記事を見て思い立って鑑賞。
ティファニーで朝食をすら原作読んだことのないというカポーティ知見ほぼ0でいったにもかかわらずものすごく感性を刺されて最後泣いてしまった…。傷つきやすい感性ときらめく才能を持つ子供が、どんどん消耗して削れて行ってしまう様は切ないものがあるなぁ。そんな才能が最後まで手放なさなかったものは子供のころの古びた優しい思い出だったというオチ、おまりにも切ない…。
でもリアルタイムで興亡の様を見ていたら「なんだこのおっさん…痛々し…」みたいな冷めた気持ちで見ていた気もするから難しいね。
映画『魔女がいっぱい』本予告 2020年12月4日(金)公開
魔女がいっぱい
ハッピーなクリスマスムービー!アンハサウェイが好き!みたいなノリで見に行ったら結構ダークで、幼少期に見に行ったらやや心にダメージを負ったのでは?と思う。別に話の筋はダークでも何でもないんだけど、魔女のギミックが心がムズムズする系だったのと、オチが「おお…そういう…?」って感じだったのが要因。アンハサウェイはゴージャスで素敵でした。私は目と口がでかい女が大好き。一緒に見に行った夫が「アンハサウェイが一瞬しかきれいじゃなかった…」ってシュンてしていて面白かった。よしよし家に帰ってマイインターンを見ようねぇ…
ザ・クラウン
だいぶ前にシーズン2まで見てそのあと放置していたのを再開したらめっちゃ面白いんですけど~~~~!?って感じで激ハマリしました。フィクションとは知りつつ、王族ってマジで人権ないな~ってしみじみしてしまう。私は人間が不完全を晒しみっともなくもがく姿が好きなので、マーガレット王女とウィリアム王子が推しです。(不倫はどうかとは思う)
あとサッチャーとエリザベス女王のバトルの時「普段争わないが、戦うときは絶対勝つ」みたいなこと言っててヒュー!だった。私もこの気概で生きていきたい。あとウィリアム王子が小指に細めのリングとシグネットリング重ねてるのがイカしてるのでマネしたい。シーズン5が楽しみすぎる!
2日後に映画を見ることになったので急いでネトフリで走り抜けた。画像がめちゃくちゃ綺麗でびっくり。最近のアニメってあんな作画が乱れないものなんですね…ガン種で育った口なので衝撃だったわい。
話は人気あるのもわかる面白さ。主人公組がみんな良い子すぎて…しかし歳を重ねたので、親を亡くしたばかりの男の子があんな過酷な戦いに身を投じていると一体大人は何をしてますか!?となり、親方様への目線がキツくなりがち。
夫と一緒に2日ぐらいで短期集中で見たので夫婦間で局地的に全集中!○○の呼吸構文と無惨様のパワハラ会議の真似が流行りました。驚きの汎用性。
鬼滅の刃無限列車篇
ご多忙にもれず、れ、煉獄さんの勝ちなんだからな〜〜!となった。てか煉獄さんもたかだか20歳そこそこなわけでそんな若者があんな覚悟で戦わなきゃいけないとか大人は何をしてますか!?(2度目)
感動したしなんならちょっと泣いたんですが、エンドロールが煉獄さん追悼ムービーみたいでややオモロだった。炎、良い曲です。
公開から3ヶ月経っている上レイトショーで見たのに8割埋まってて衝撃だった。
■書籍系
5年位前に読んだけど内容をほぼ覚えておらず、次回作(?)が翻訳されたと聞いて再読してみよう~と思いたった。ディストピア小説を読むたびに「今じゃん…」って感じるのほんと現実が辛すぎるな。一歩間違えれば、だれか頭のいい鬼畜が舵を切れば、あっという間にこの世界は現実になるというリアリティ。こわ。そしてこの「こわ」って感情を忘れないでおかなきゃな、とも思う。
たかぎなおこ「はらぺこ万歳!おかわり」
地味にたかぎなおこコミックエッセイのヘビー読者たる私…。中でも前作はらぺこ万歳が大好きだったので発売すぐにゲットした。熱いファン。
たかぎなおこの書くごはん、地に足がついてるのにどこか絵本の中の食べ物みたいにドリーミーでおいしそうに感じる…。そしてむぅちゃんが3歳という事実に衝撃をうけた。こないだ生まれたばっかじゃん!?人の子は早いな!!
松田青子「持続可能な魂の利用」
松田青子作品、エッセイから入ったクチで小説はそんなに読んでないんですがこれは面白かった~。めちゃくちゃ今っぽい作品だよなと思う。エッセイの時からですが自分がなんとなく靄ついているものをさらっとした書き口で言語化されていて快感を感じる。負けないぞ、変えてくぞっていう気概を感じるのが好ましい。一緒に並んで歩きたくなるみたいな本。
獅子「メンタル強め美女 白川さん」
Twitterで見かける度「白川さん推せるわ~」って思っていたので、推したい気持ちをクリックに代えて作者に送金だ!まとめて読むとまた良質なガールズムービーをみたかのような読後感ですね。ちょっとした書下ろしもかわいくてよかったな
よしながふみ「きのう何食べた」17巻
ケンジもシロさんもお互いを思いやる等身大のいいカップルだなぁって思うので末永く幸せでいてほしい…。そして肉巻きおにぎりが食べたい
侍女の物語を読んだので続いてこちらも。すごく面白かった〜!
激アツシスターフッド小説でありながら、良質な脱出小説でもある。30年経って、侍女の物語のアンサーとして今この物語が描かれたっていうのがすごく良いなぁと思った。
侍女の物語の暗くて狭い洞窟を手探りで歩くみたいな文体と一転して、ニヤッとするテンポの良さもあってサクサク読めた。風と共に去りぬでも思ったけど、鴻巣友季子訳が好きなのかも。後書きに上げられてた小説群も少しずつ読んでいこう〜と思う。
をのひなお「明日、私は誰かのカノジョ」
めちゃくちゃ広告であがる系漫画。広告でなんとなくすべてわかる気もするのについ買って読んでしまう系漫画でもある。世界線がコロナ禍になってるのがおもろい。すべての女子、納得いく人生を送って行けよ…と思いながら読んでる。あやな~~~!!!
以上。
エンタメ(特に読書)は全然触れないと縁遠くなるけど、意識的に摂取すると連鎖してどんどん気になるものが出てくる好循環に入るので2021年は意識的に摂取していきたいなと思う次第です。完!